何が正しいかはわかっています
おもちゃで遊んでいるとき、最初のうちは本来の遊び方をしていても、だんだんとそうではない遊び方になってきて、本来の動きとは違う状態になったほうが楽しそうに遊んでいたりします。ミニカーをカーキャリアのスロープを滑らせているときも、いつのまにか車を逆さまにして滑らせていたり、ボールを転がすおもちゃも、ケースを外してその軌道から外れて予想外の動きをするときのほうがとても楽しそうです。
大人としては、おもちゃが壊れたり傷んだりしないように、本来の遊び方をしてほしいので、そう説明するのですが、そんなときは耳も貸してくれません。何が正しいかはわかっているからでしょう。そんなことよりも、面白い方がいいのです。そして、その面白さに共感してほしかったりするのです。自分もそうだったような気がします。
先日、テレビのニュースで、子どもには生来、正義感が備わっているという研究報告が報道されていました。その検証方法はともかくとして、子どもは、大人にいちいち教えてもらわなくても、何が正しいのかをある程度わかっているような気がします。子どもは何が正しいかを承知のうえで、自己表現として、その範囲を超えたことをしたり、あえて逆のことを言ってみたりして、自分を認めてもらおうとしているように思えることもあります。だから、いちいち正してやったり、怒ったりしないで、一緒に笑うように心がけています。
そんなことを前提にして、子どもを信頼してやること。子どもを見守ってやることを大事にしたいと思っています。